さて、今回は私たちのように化学工場で働くには必要不可欠な定修工事に関する話題です。

定修工事について調べていると、「定修って何のためにやるの?」「実際どんな作業をしているの?」といった疑問を持つ方が多いのではないでしょうか。

定修工事は、シャットダウンメンテナンス工事と呼ばれています。

「定修って聞いたことはあるけど、具体的に何をするか分からない人」にぜひ読んでいただきたい内容です。


定修工事ってなに?

定修工事とは、プラント設備の定期的な停止期間中に実施する大規模な点検・修繕・改造工事のことです。


化学工場での役割とは

化学工場では、設備が常に安全かつ安定的に稼働し続けることが求められます。定修工事はそのために欠かせない作業であり、設備の劣化を未然に防ぎ、突発的な故障を防止する役割を持ちます。

例えば、配管や反応器、タンクなどの腐食や劣化を確認し、必要があれば部品を交換します。もし定修を行わずに運転を続けた場合、予期せぬ事故につながるリスクもあります。


なぜ定期的に行うの?

定修工事を定期的に行う理由は大きく三つあります。

第一に、安全確保です。化学工場では高温・高圧・有害物質を扱うことが多いため、わずかなトラブルが大きな事故につながる可能性があります。

第二に、法令遵守です。高圧ガス保安法や労働安全衛生法などの規定に基づき、一定期間ごとの点検が義務付けられています。

第三に、設備の長寿命化です。設備を長く使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。短期的な停止は生産に影響を与えますが、長期的にはコスト削減につながります。

これらの理由から、多くの化学工場では1〜3年ごとの周期で定修工事を実施しています。



定修工事の流れ

定修工事は、入念な準備と正確な作業が求められます。そのため、数か月前から計画が立てられ、実施されます。


いつ・どんな作業をする?

定修工事は、工場の生産スケジュールや設備の使用状況を考慮して、あらかじめ設定された期間に実施されます。一般的には、春や秋など気候が安定している時期に行うことが多いです。

作業内容は多岐にわたります。例えば、配管の取り替え、熱交換器の洗浄、バルブやポンプの分解点検、タンク内のスラッジ除去などがあります。


工程ごとの主な作業内容

定修工事の工程は、大きく分けて以下のような流れになります。

  1. 計画立案:作業項目と日程を決定し、関係業者との調整を行います。
  2. 事前準備:必要な資材や工具、人員の手配を行います。
  3. 設備停止:安全確認後、対象設備を停止します。
  4. 点検・修繕作業:設備ごとに決められた点検と補修を実施します。
  5. 再稼働準備:確認作業を終え、設備を元の状態に戻します。
  6. 再稼働・試運転:安全を確認したうえで、設備を再稼働させます。

どの工程でも、コミュニケーションと安全確認が重要です。少しのミスが大きなトラブルに直結するため、慎重に作業を進めます。



まとめ

定修工事は、化学工場にとってなくてはならない作業です。定期的に点検・修繕を行うことで、設備の安全性を確保し、長期的な安定運転を実現します。

当社グループには、定修工事に対応できる技術力と経験を持つ会社もあります。多種多様な工事にも柔軟に対応していますので、安心して任せていただけます。

さていかがだったでしょうか?今回はここまでとさせていただきます! また次回の配信でよろしくお願いします!